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目撃内容 その43
「明智小五郎の事件簿〜黒蜥蜴」
脚本・演出/木村信司
おすすめ度★

明智小五郎 春野 寿美礼 黒トカゲ 桜乃 彩音
雨宮潤一 真飛 聖 波越警部 壮 一帆
岩瀬 夏美 よう 早苗 野々 すみ花
小林少年 桜 一花



 舞台の感想。

                       (゚д゚;)




いくらなんでも感想が「(゚д゚;)」だけでは酷すぎると思いますのでもう少し書いてみようと思います。(あんまり気が進まないけど)


わたしの舞台退屈度指標(連れ)がふんぞり返って爆睡してました。つまり非常に退屈だったと(苦笑)。これはすでに生徒さんたちの歌唱力・演技力以前の問題で脚本自体がつまんないんです

乱歩の明智ものってとことん大衆的ではあるけれど、あそこまで陳腐ではなかったはずです。脚本家がどこをどう裏読みすれば、あんなチープで陳腐な解釈をひねり出すことができるのか理解に苦しみます。人物設定と物語解釈になんの説得力もない。あれは明智でもなければ黒蜥蜴でもなかったです。
おそらく、三島×美輪×乱歩の「黒蜥蜴」を意識しすぎて奇をてらった結果、自滅じたんだろうと思うけど、あんな解釈つき黒蜥蜴なら原作のダイジェスト版をやって貰った方がまだマシでした。

今回の脚本家さんは黒蜥蜴の属性を「純潔ゆえの残酷さ」においたというようなことを書かれているのですが、(それもまるっきりないとは言わないけど)、緑川夫人はなんにも知らない無垢の残虐性を備えた少女というよりも、男性どころか世間のいやらしいところ、汚いところ、狡いところ、そういう負の部分をさんざん見て知り尽くして、現実世界に飽き飽きしているような女性だと思うんですよね。薄汚くて小ずるい現実世界と一線を画し、絢爛豪華な虚構と美の世界をひたすら追い求める。彼女の容赦のない追求心は現実社会に対する復讐でもあるかのようで、純粋といえば純粋なんですが、とにかく、イノセンスな純粋さとは両極をなす「純粋さ」だと思うのです。

ゆえに黒蜥蜴は「結婚に幸せを見つかる普通の少女」ではあり得ないし、ましてや切れば青い血の出る男・明智が「探偵捨てて愛を採る」ような「どこにでもいる平凡な男」であっていいはずもないのです。 それなのに、この本にかかるとすべての登場人物が平凡凡庸平均値へ引きずりおろされ、なんとも残念な出来になっていたように思えます。

とにかく、乱歩ものとしては首を傾げたくなるような設定でした。

ついでだから書いてしまうけど、(舞台観ながら思ったのですが)今回の脚本家さんには文学的素養がないのか、性格ががさつなのか、出てくるせりふが露骨で直球で全然美しくないのが気に掛かかりました。
さらに言わせて貰うと黒蜥蜴の衣装がしょぼくてがっかり。最期のシーンはやっぱり豪華なドレスがよかったな。(でも「おにいちゃん、大好き!」だから濃ピンクのワンピースでちょうどいいのかも)
も一つおまけにセットのしょぼさにも泣けた。車での追跡シーンなんか脱力です。車、いらない。

乱歩的には「どうよ?」なシロモノでも

宝塚ロマン的には大いに結構!

心の中の喪失感を埋めるように探偵業に全てを捧げる男と、失った大切な物を探すように盗みを重ねる女賊が、欠け落ちた部分をお互いの中に見つけ惹かれあい、悲劇的な結末へと落ちていく・・・。非常に乙女チックな展開でよろしいんじゃないでしょうか。

春野・明智はスーツ姿がとてもよく似合ってすてきだし、桜乃・黒蜥蜴は可憐で愛らしい。宝塚版明智の姿のよさ、姿勢のよさ、ポーズの華麗さは群を抜いてます。
中でも最高の出来は桜・小林少年です。久々にかわいらしい小林君を見せて頂きました 
早苗誘拐シーンで夜中の2時というのに現場に登場した小林君に明智探偵が「まだ寝てないのか」と咎めだてしたのに対し、「トランクがアヤシイと気づいたのは僕なのに!」と子供らしいキンキン声で不平を言ったり、明智探偵に頭を愛しそうになでなでしてもらったり、ラストシーンで抜け殻になった明智探偵に「先生にしか解決できない事件なんです」と健気に呼びかけるシーンなど見所いっぱいでした。サラサラの黒髪もいい!
そうそう、少年探偵団の制服がボーイスカウト風でなく、パブリック・スクール風だったのも萌え〜じゃなくて素晴らしかった。小林少年を見るだけでも今回舞台を観る価値があるかも(笑)。

原作と比べると「はぁ?」な内容だってけど、宝塚ロマンとしてみるなら十分ありで楽しめる舞台でした。(地味だったけど)





お席について。
1階18列。後から数えた方が早いです(苦笑)。それでも下手な2階S席より断然いい! なぜなら大階段の最上段に立った生徒さんがちゃんと見えるから。しかも後の方でスタンバッてる姿まで見える♪ 1階席サイコー! 

ただ、休日の午前公演だったせいかおじさん率がいつもより多め。会社がお休みで奥方に引っ張り出されたからなのかもしれません。私の前も2組の熟年カップルが座ってました。それは別に構わないんですが、前の席に殿方に来られると視界的にあんまり嬉しくない現象が(^^;)。男の人って座高高いし頭大きいし肩幅広いしで舞台のいい部分がほとんど見えなくなってしまうんですね。

そういうリスクを少しでも軽減したければ出来るだけ平日の昼の公演をとるのがいいと思います。そうそう、連れの情報によると、連れの隣の人がものすごく落ち着きのない人で、一時もじっとせず絶えず体を左右前後に動かし続けるので、後の人から注意されてたそうです。注意されても馬の耳に念仏だったいうのだから後の人、お気の毒。大きな男の人や隣としゃべり続けるおばさまもイヤだけど、常に動き回っている人なんて来られたら最悪ですね(悲)。

2007年4月7日


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